美馬 弘宜
王貞治ベースボールミュージアムや徳島県立博物館リニューアルなどを担当しています。今回は最近思うことをつづってみます。
時代ごとに流行りの目新しいワードが産業の気運醸成を高める役割があると思いますが、言葉先行で乱立しているように思う昨今。
「メタバース」
持続可能性を考えたときに、方向性は大きく2つに分かれると考えます。
1つは、大きな市場で、あらゆるターゲットに響く方向性。GAFAのビジネスように新たなインフラとして確立させることです。
もう1つは、ニッチな市場でコアターゲットにより深くすることであると言えます。成功しているメタバースはどちらかというと後者が多いように思います。
今回、メタバースと空間体験との融合性という点で少し考えてみました。
メタバースが仮想世界・仮想空間サービスの総称だとしたときに、今の我々に置き換えるとメタバース「的」なものは日々享受しているのが当たり前の世の中になっていると考えます。特に享受するまでの「プロセス」においてでしょうか。
例えば、ECサイトで注文した今の配送状況が可視化されたり、タクシーアプリや宅配フードアプリも運転手や配達人がどこにいて、いつ届くのかがリアルタイムに可視化されたサービスを享受するものが当たり前の世の中になっていると思います。
ということで、なんでもメタバース作ってよいよー!と言われたら私ならこんなサービスを作りたいなということを妄想してみました。
<妄想アイディア>
●STEP1
【テーマ】1次産業(農業・漁業・畜産)および2次加工品など
【いつ・どこで】旅行の立ち寄り時の道の駅、農園、体験施設など
【どうやって】地元の野菜や果樹、畜産を植えたり、放流したり。実際の体験を行います。と同時に専用メタバースのログイン権利も配布。
●STEP2
【その後】帰宅後、ログインすることにより、普段生活でもメタバース上で育てたり、原材料を組み合わせたりして加工物や工芸品に組み合わせていく。育ったり、加工されメタバース上で収穫・完成。
●STEP3
【締め括り】その後、実際に地方自治体から実際に収穫した・完成したものが届くというサービス。
地域産品のプロセスをメタバース上でエンタメ化して付加価値や愛着心の醸成、継続的な関係性づくりにメタバースが生きるのではないか!
そんな妄想をしている最近です。